無意識さんとともに

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無意識さんの小説

スクリプト小説を書いている。

これってほんとにスクリプトなの?としばしば思うのだが、私が書いているという実感がまるでなく、反対に無意識さんが書いているという実感しかないのだから、無意識さんが書いているという意味でスクリプトだと言っていいのかもしれない。

最初に書いたものは、80パーセントぐらい自分の体験だった。その体験を無意識さんが変形したり加工したりする感じで書いていった。

今書いているものは、逆にほぼ私の体験ではない。そして、自分がこういうふうに話が展開してと考えているものを、無意識さんはどんどん裏切ってくる。別の言い方をすれば、もう自分の中で、主人公たちが、うえっちとはまっちが生きていて、書いている私とは違う人生の選択を無意識さんの力を借りて勝手にしていくという感じだ。

毎日、自分ではもう書くことがないよと思うのだが、無意識さんは「大丈夫、キーボードに両手を置いて、そうすれば私が書くから」と言ってくる。ほんとに?とこれも毎回そう思うのだが、実際そうなるから驚く。

書きながら、なんか自分の文章、幼稚じゃないと恥ずかしさを覚えるのだが、まっ、私じゃなくて無意識さんが書いているのだから、自分には責任はないよねと思ってる。

ただ、自分のできることは、無意識さんに書く機会を与えているだけ。

そして、これはとてもよい催眠の練習になっている気がしている。