無意識さんとともに

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催眠は芸術

吉本武史先生は、電車の中で言い争う酔っ払い二人の中に入って、一瞬で催眠を使って二人を凪に変えたという。

催眠は芸術である。

催眠を学べば学ぶほど、そういう感じがしてくる。

というのも、催眠ほど、言葉を繊細に扱うものをないからだ。

ミルトン・エリクソンも吉本先生も、言葉を楽器を弾くように響かせているのかもしれない。

その響きには幅があり、単純に一つのことを伝えるものではなく、二つの以上のことが含まれている。また、響きと響きがお互いにまた響き合い含み合ってハーモニーを生み出す。時には微妙に含まれた不協和音としか思えない混乱さえも揺らぎになって、全体の主題を浮き彫りにする。

まさに、音楽のように芸術である。

そして、吉本先生やエリクソンが残した催眠のケースひとつひとつは、楽譜であり、その楽譜を見て、活きた音楽を奏でるには、自分が奏でるのではなく、自分が楽器になって無意識さんに奏でてもらうしかない。
それには一生かかるかもしれないが、それ自体が楽しくてたまらない、一生をかけても惜しくないようなことである。