無意識さんとともに

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鬱からの回復(回復へのロードマップ)16〜癒されるパターン

ところで、ちょっと脇道にそれます。

これは何度も経験している人にとっては、『ああ、あれね』というぐらい当然のことですが、そうでない人には盲点になっているらしいので、あえて書いてみます。

それは癒されるパターンについてです。

「心に支配や邪魔を排除してもらうこと」でもFAPでも催眠でも、違いはあっても、癒されるパターンはほぼ似ています。

普通は、癒されるということは、足し算で捉えていると思います。

けれども、癒されるということは、引き算なのかもしれません。

どういうことかというと、支配や邪魔の排除、FAP、催眠をして、足し算で気持ちよくなってどんどん具合が良くなっていくというふうに癒されるわけではないということです。

そうではなく、かえって、一時的に、余計、具合が悪くなったり、気分が落ち込んだり、痛みを感じたりして、そうやって沈み込んでから、癒されてグーッと上がるのです。

こんな感じで、癒されることが進んでいくのです。
ところが、これを知らない、体験したことがない人は、支配や邪魔の排除、FAP、催眠をやっても、かえって悪くなったと思ってやめてしまうこともあります。
知っていて、何度も経験したことのある人は、こうやってグーッと沈み込むと、『やったあ、癒しの波(バージョンアップ)が来る』と喜びます。

これは、例えば、飛行機が上昇する時にガタガタと揺れることや産みの苦しみ、手術などに例えられます。

飛行機が雲を抜けて突き抜ける時に、飛行機はガタガタ揺れて恐怖を感じます。けれど、雲を突き抜けてしまえば、安定した飛行状態になるのです。

また、母親は赤ちゃんを産む前には、痛み苦しみます。しかし、いったん、赤ちゃんが産まれてしまえば、痛みや苦しみを忘れて満足し喜ぶのです。

さらに、体の手術を受ければ、痛みを味わい、また手術後もいったん体が弱り、まるで悪化したかのような感じも覚えます。それでも、時間が経てば、患部を切除されて、手術前よりはるかに元気になるのです。

どうして、支配や邪魔の排除、FAP、催眠といった心の手術は、体の手術と違うことがあるでしょうか?
私のことを思い出せば、FAPを受けると、その後、2週間、本当に弱りきっていました。かえって悪化したようにも思えました。もうFAPはやめてしまおうかとも思いました。

けれど、いわば術後の期間を過ぎると、明らかに楽になっていたのです。

それを経験してから、こういう癒しのパターンを怖がることはなくなりました。むしろ、歓迎するようになったのです。

これは、支配と邪魔の排除でも、催眠でも同じです。

ですから、むしろ、足し算のような感じ、ただ気持ちよくなって癒されたように感じる場合は、実は癒しは全然、進んでないのかもしれません。

そういうものは、私の経験では、時間が経つと淡雪のように消えてしまって、後に何も残らないのです。

そうではなく、支配や邪魔の排除、FAP、催眠で、痛いような苦しいような感じが来たら、実は癒されるビッグウェーブが来たのです。

そこで、波を怖がって海岸に戻ってしまうのではなく、波に乗って次の岸に運ばれていくことができるのかもしれません。