無意識さんとともに

https://stand.fm/channels/62a48c250984f586c2626e10

催眠の現象学45 体の催眠

言葉による催眠だけではなく、体を使った催眠もあるんです。

例えば、ミルトン・エリクソンがハンドシェイクという催眠誘導の方法で、相手の手を握ってトランスに入れるというのは、そのひとつでしょう。

ランクトンの自己催眠の本にも、体の催眠はあって、p.59からマグネットハンド法(手のひら磁気感覚法)、また、p.157からのチャクラ・バランシングです。

これらの方法は、「心理学的な観点から見たこのツールの目的は、智慧の総体としての身体にコンタクトできるようになることです」(p.161〜162)。

私たちのリソース(資源)、智慧と力に満ちたリソースはどこにあるのかということを考えたことがあるが、もしかしたら、リソースは身体にあるのかもしれません。

そうして、「つまり、思考と身体を統合することが目標となります。あなた自身の身体感覚にコンタクトできるようになることを目標にしていただいても結構です…いわゆる犠牲者、救助者、迫害者といった人たちの場合、往々にして身体感覚が失われてしまっていることが多いようです」(p.162)。

この2つを最近、練習していますが、こういう体の催眠は、身体感覚に気づけるようになると、言葉を使った催眠よりも、ダイレクトにスムーズにトランスに入れます。

それは、思考が意識の宿るホームだとしたら、身体は無意識の宿るホームであるからなのかもわかりません。

言葉によってトランスに入るのは、思考による意識の抵抗を間接暗示によってスルー必要がありますが、身体感覚によってトランスに入るのは、そういう必要がないのです。

瞑想や言葉の催眠でトランスに入ろうとすると、たちまち、雑念が湧きますが、これらの方法を使ってただただ身体感覚にコンタクトしようとすると、特に雑念が湧くこともなく、慣れるにつれて、スムーズにトランスに入れるようです。

もちろん、言葉による催眠はそれはそれでメリットがあるのですが、体の催眠は催眠で、思考に悩まされることなく、トランスに入ることができるというのは大きなメリットです。

おそらく、レイキやヨガもこの延長線上にあるのでしょう。

体の催眠は、新たな物語を信じる必要がないという利点もあります。

別に、手の間に、本当に生体磁気が流れていたり、チャクラがあり、またレイキというエネルギーがあると信じなくていいのです(むしろ、場合によって、信じない、あるいはニュートラルでいることの方がいいかもしれません)。

それらは後付けの説明にすぎません。

実際に、体の催眠をして、トランスに入り、エネルギーに満たされ、自分のリソースを自分のものとして使えるなら、説明はあってもなくてもいいのです。