2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
A1C 学生会館は、左手にある灰色のコンクリート剥き出しの無骨な建物だった。カツカツカツと、靴音を響かせて中に入ると、蛍光灯がついているが、ちょっと薄暗い感じがした。 三階に学生ホールがある。といっても、安っぽい大きめのテーブルと椅子が無造作…
A1C 大学の図書館の地下にある書庫室で、一般には貸し出されていない本が並んでいた。ひっそりとして、微かに聞こえる空調の音以外は何もしなかった。古い本独特の少しカビ臭い匂いが充満していた。 そこだけが新しい木製の検索カードをめくった。心の中で…
スクリプトで小説を書きたいと思っている。 と言っても、スクリプトも今、スクリプトの卵を朗読しながら、春夏秋冬と合わせてようやくスクリプトの体裁を整えようとしているのに、さらにスクリプトで小説なんてできるのという疑問が頭を巡っている。 また、…
朝あまりに早く目が覚めてしまって、ネットのつまらない記事を読んだ後、意を決して吉本先生のCDを聴き始めた。 案の定、途中で眠ってしまって内容は覚えていない。 ただひとつ、「イメージと事実のバランスを取ること」(この通りかどうかはわからない)と…
あれほど好きだった宮沢賢治が読めなくなってしまった。 朗読を楽しんで、プラスアルファ語感を磨こうと宮沢賢治の詩集を買ったが、一編読んだだけで、どうにもこうにもならない。 最初に、小学生の時に、教科書で「よだかの星」に出会って以来、彼の童話や…
目を覚ますと、窓の外は真っ白な世界だった 私は白い世界に魅せられて、外に出た 鈍色の空から降りしきる雪の結晶、 みしっみしっみしっと自分の靴が降り積もった雪の中に沈み込む音だけが聞こえる 蒸気機関車のように口から吐き出される息に続いて、 肺に入…
無意識さんは、利用すべき力ではなく、ある意味、人格を持っていると、前に書いた。 ここまで、長期間ではないが、無意識さんとお付き合いして来て思ったのは、無意識さんは鏡のようでもあるということである。 どういうことかというと、こちらの接する態度…
大嶋先生のお師匠さんである、吉本武史先生のCDがやっと届いて聞いている。 このCDを手に入れるまでが非常に大変だった。 2種類のCDがあるが、片方の大部のものはCDを出しているところの会員にならなければ手に入らないので、まずWEBで会員申込をしたが、待…
ぶっちゃけ、イエスが聖霊と言っているのは無意識さんのことだと思う。 そして、キリスト教の人たちも、無意識さんの声を聞くことはあると思う。 ただ、彼らが聞くのは残念ながら、ほとんどの場合、神の声と称する支配者の声であり、まれに無意識さんの声を…
キリスト教の中でひたすら、おこなってきたことは、他人の人生を生きるということだったと思う。 「もはや、私が生きているのではなく、私の中でキリストが生きておられるのです」(ガラテヤ2:20)と実質的にキリスト教を作り上げたパウロは言った。 キリス…
森に彷徨い込んだらしい 目の前に映るのは、一面の樹木 それも見事に黄や赤に色づいた葉をまとった樹々 足元にも枯れ葉が落ちているらしく 歩を進めるたびに、カサカサカサという音が鼓膜に振動する それだけではなく 足元からキーマンティーのような匂いが…
キリスト教の世界に長くいたが、自分が真の意味で変わることはなかった。 もちろん、精神が高揚して『これで自分が変わったんだ』と思われることは何十度とあり、神秘体験と言われるものも数知れず味わったが、それらによって自分が本当に変わったことはなか…
フロイトは、全てを性的なものに還元して考えるので、過激な人のように思われたりするが、実は、常識的な倫理的な人である。 対して、ユングは、性的なものは人間の持つエネルギーの一部であると考え、その事がフロイトと別れる原因になったのだが、それとは…
目の前に、なだらかに、しかし、延々と続く緑色に苔むした石階段と、 折り重なっていく赤い鳥居が見える 「上までのぼったら、たしかお茶屋があるはず」 あなたは自分の小さな、消え入りそうな独り言にはっとする 靴の底に、石の感触を感じながら 暑い日差し…
「生き延びるためのラカン」(斎藤環)いう本を読んだ。 とにかく、軽快で興味深く読める。著者の斎藤先生は「日本一分かりやすいラカン入門」を目指したというが、言わずもがな。 まあ、ここで中身の要約を書こうと思ったけれど、それではこの本の面白さを…
大嶋先生のお師匠さんのアホセラピーの大切さが身に染みるんです。 「あるようでない、ないようである」とね。 ただ、無意識になることで人間の可能性が「ある」とされちゃうとアホセラピーじゃなくなっちゃうんじゃないか。 お師匠さんが「冴えないおっさん…
勧められて、パプリカというアニメ映画を見た。他の人の夢に入り込む装置が発明されて起こって来る事件を描いたものだが(これ以上はネタバレになるので言わない、興味がある方は見てみてください)、いろいろ考えさせられた。 人が無意識という言葉を聞いて…
こんなことがあった。 ひとつめは、今年、ディズニーランドに行く時のことだった。 行く当日になって、左足が急に痛くなり、立ち上がってトイレに行くのも苦しいほどになった。 あまりに痛いので、痛風の発作を疑った。 いろいろ応急処置をしてみたが、一向…
無意識さんに聞いてみた、 「あなたは誰ですか?」 『私はあなた以上のあなた』 無意識さんは『私以上の私』なのである。 ラカンによれば、主体は意識にあるのではなく、無意識にある。 だから、私の主体は無意識さんであって、意識的な私ではない。 ところ…
白いローブを着た人が大きな美しい滝のそばに立っていて滝を見つめています。 滝からの霧雨のようなやわらかな水に包まれ、太陽光も照っていて、やさしくぼーっと光っています。 滝の音がします。 軽く目を閉じて前の方に向かって手のひらを上向きに差し出し…
大嶋先生のお師匠さんのアホセラピーの大切さが身に染みるんです。 「あるようでない、ないようである」とね。 ただ、無意識になることで人間の可能性が「ある」とされちゃうとアホセラピーじゃなくなっちゃうんじゃないか。 お師匠さんが「冴えないおっさん…
昨日は納骨日でした。妹夫婦と姪と、半日近くいなくてはならなかったのでちょっと不安でした。というのも、ここ数年ずっと妹も旦那さんも陰謀論にハマっていたから。それで会えば、必ず向こうが中国がどうのこうの、ワクチンがどうのこうの、ウクライナがど…
どこかで聞いたようなことだが、それでも構わない。 書いておこう。 すべてはゆるされている 何一つとして例外はなく 争うことも 傷つけることも 殺すことさえも しかし すべてがゆるされていると気づいてしまったものは 争うことも 傷つけることも 殺すこと…
練習中に浮かんだ自分についてのメタファー。 夜のひんやりとした砂漠に 私は立っている 辺りは何も音がしない 空には綺麗な明るい月が出ていて 私は何をなすでもなくただ月に見とれている 急に その視界の中の月を一匹の白鷺が 右から左に横切る 私はしばし…
昨日は納骨日でした。妹夫婦と姪と、半日近くいなくてはならなかったのでちょっと不安でした。 というのも、ここ数年ずっと妹も旦那さんも陰謀論にハマっていたから。 それで会えば、必ず向こうが中国がどうのこうの、ワクチンがどうのこうの、ウクライナが…
大嶋先生のお師匠さんのアホセラピーの大切さが身に染みるんです。 「あるようでない、ないようである」とね。 ただ、無意識になることで人間の可能性が「ある」とされちゃうとアホセラピーじゃなくなっちゃうんじゃないか。 お師匠さんが「冴えないおっさん…
前は、意識なんていらないと思っていたんです。無意識だけになれば、万事解決とね。 でも、確か、ベーシック講座で大嶋先生が「無意識の暴走」について話され、また、アドバンス講座で、ある方に答えていた中で、ただ無意識に聞くだけではなく、「基本に忠実…