無意識さんとともに

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2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

黎明〜鬱からの回復 20 スパイ活動?

それから、私は、教会でまた帰りにお茶をしている時に、特に年輩のいった人たちの話していることを牧師に伝えた。 伝えながら、私は額から冷や汗が滴り落ちるのを止められなかった。 たぶん、私の顔も苦痛に歪んでいることだろう。 そんな私の顔を見ると、牧…

催眠の現象学13 自己催眠の秘訣

この頃、何かに悩むことがほんとに少なくなりました。 自己催眠のおかげであるとしか言いようがありません。 何かが心に入ってきても、パッと自己催眠をしてそれで終わりということがほとんどです。 心の問題に関しては、自己催眠があればもう大丈夫、そんな…

黎明〜鬱からの回復 19 提案

「はい」 私は力なく返事をした。わざわざ聞かないでも何のことを言っているかは明白だ。 「神に油塗られたものに逆らうものは呪われると聖書で言われていると知っていますよね」 牧師の青白い顔がますます青白く見えた。気のせいか、口元に先ほどとは違う笑…

催眠の現象学12 みんなビョーキ

「おれはお前たちとは違う」 これは、鬼滅の刃の冨岡義勇の言葉です。 彼は、自分がそこにいる他の人たちのような資格はない、その場所が相応しくないということをこの言葉で表しています。 けれど、その場にいた人たちは、全く逆の意味に言葉を受け取ります…

黎明〜鬱からの回復 18 呼び出し

翌週、教会に行くと、みんなの私を見る目はいつもと変わらなかったが、牧師は冷ややかだった。 礼拝が終わると、牧師はつかつかと私のところにやってきた。 「神崎兄弟、ちょっと話があるから後で牧師室へ」 牧師は小声でそう言ったが、周りの人は耳をそば立…

催眠の現象学11 最高のプレゼント

どうも社会不安症があったらしいです。 小さな頃から、集団が苦手でした。 例えば、幼稚園の頃、みんなが電車ごっこに使っている新幹線の乗り物があって、一度、乗ってみたいと思いつつ、一度もその輪の中に加われずに卒園してしまいました。 さらに、中学か…

催眠の現象学10 無意識さんの語り方

無意識さんと対話していくと、無意識さんの自分に対する語りかけの仕方も変化していくらしです。そう言えば、心の声を聞き始める前は、自分は何が好きで何が嫌いか、あるいは何を欲していて何を欲していないのかさえ、わからなかった気がします。 もちろん、…

黎明〜鬱からの回復 17 発作

(これはフィクションです。登場する人物、場所、団体など架空のものです) それからの光は何だか、今までとは違うようだった。違うようというのは、最初は私の前で、そしてしばらくすると今度は人の前で、感情が抑えられなくなるようだった。火にかけられて…

催眠の現象学9 もうひとつの催眠?

催眠の歴史を辿っていくと、メスメリズムに突き当たります。メスメリズムというのは、18世紀にメスメルというドイツ人の医師によって提唱された動物磁気のことです。体内の中に動物磁気が流れていて、その動物磁気の不均衡によって健康が損なわれると考えた…

黎明〜鬱からの回復 16 茶番

岡田姉妹は、光と私の横に腰を下ろすと、光の肩に置いて、話を続けた。「お分かりのとおり、教会の大部分の人は、一部の若い人を除き、牧師先生の今のやり方に不満を抱いているのです。ですから、光さんがああいうふうに言ってくださって、私以外の多くの人…

催眠の現象学8 前世療法⑵

その後、私は、千春さんというセラピストの方にZOOMで前世療法をやっていただきました。千春さんにお願いしたのは、2回目にセルフでやったときに、千春さんのYoutubeとスタエフを利用させていただいたからです。自分も催眠をやっているのでわかるのですが、…

催眠の現象学7 前世療法⑴

自分の心境の変化について、もう少し書いておきたいと思います。O先生に「催眠を極めてみたら?」と言われて、もうすでにO先生の臨床催眠講座は受けているわけだから一体どういう意味なのかなと思ったんです。普通なら、「この講座以外に催眠を極めるってど…

催眠の現象学6 消失

トランスの中に入ったり出たりしていると、いろいろなものが脱落していきます。 無意識の中に浸っているうちに、無意識はついには『嫌だ、嫌だ、嫌だ』と常に叫んでいる自分の中にある嫌悪感にまで届いてきます。 それは、人には触れてほしくない、いやそれ…

黎明〜鬱からの回復 15 決壊

光は全速力で駅の方に向かって走っていたが、右手に公園があるのを見つけるとそこへ入っていった。 私も、冷や汗をかいたうえに、今度はあつい汗をかきながら、光の後を追って公園に入った。 お昼時だからか、子供も大人もいない。 がらんとした公園のブラン…

催眠の現象学5 無敵の自己催眠

自己催眠にも慣れてきて、今は数分あればトランスに入れるようになってきました。そして、何をするにも自己催眠という感じになっています。 人と会う前に自己催眠、疲れたら自己催眠、寝るときは自己催眠という具合です 自己催眠でトランスに入れば、まるで…

黎明〜鬱からの回復 14 対決

黒スーツで黒メガネの牧師は説教を始めた。 「今日の聖書の箇所で、主イエスの兄弟やコブは言っています。 『主に義とされる(正しいものと認められる)のは、信仰だけではなく行ないにもよるのだ』と。 この教会は、先先代の牧師によって、信仰による義を重…

催眠の現象学4 無境界

無意識さんは、以前は、AでなくてBというように、いくつかある選択肢の中からこれというように答えを示すことが多かったような気がします。 ところが、最近は、「どれでもいいよ」と選ぶことを私に任せるように変わってきたようです。 無意識さんは透明な鏡…

黎明〜鬱からの回復 13 悪目立ち?

「おはようございます、神崎兄弟」 あちらこちらから声がかかる。そのたびに、私は光を教会の人たちに紹介する。 私は光が受け入れられないんじゃないかと思っていたが、そんな予想とは違って、年輩の人たちは孫でも見るかのように目を細めて手を差し出し、…

催眠の現象学3 自己開示という催眠

1対1で語ると素で語りやすいけれども、1対多で語るとどうしても人の目を意識してしまう、そんなふうに考えていたのですが、昨日のオープンダイアログでそんな考えが覆されて、もしかしたら、むしろ逆!だと思ってしまいました。 ある人が、自分の悩みを語…

催眠の現象学2〜集団催眠?

昨日、講座を受けている人たちと練習で、オープンダイアログ(参照https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/feature/00003/091500233/#:~:text=Open%20Dialogue%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%8C%E9%96%8B,%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%8F%E3%81%A8%E3%81%84%E…

黎明〜鬱からの回復 12 途上

(これはフィクションです。登場人物など現実のものとは関わりがありません。) 東京駅から中央線の快速に乗って7駅ほどの駅で降りる。 駅前は若者たちでごった返している。 カップルも手を繋いで日曜日のデートを楽しんでいる。 何だか、私たちもクリスチ…

催眠の現象学1〜説得とトランス

人を説得しよう、自分で自分を説得しようとすることほど、無意識の働きを妨げるものはないかもしれません。 説得しようというのは、言い聞かせたり、思い込ませたり、信じさせようとすることです。 結局、コントロールしようというのは、説得しようというこ…