無意識さんとともに

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無意識さんの生命力に活かされるスクリプト

白い砂浜を歩いていた

寄せては返す波の音

Tシャツの袖を通して入ってくる潮風

 

目に入ってくるまばゆい光

キュッキュッキュッと砂浜にサンダルの沈み込む音

足裏に感じる暖かさ

 

エメラルドグリーンの海が近づいてくる

鼻腔に感じる吸う息吐く息の音

互いに呼び交わすカモメの鳴き声

 

白く泡立つ波打ち際まで来ると

胸の鼓動に耳をすましながら

サンダルを脱いで水を足に感じてみる

 

ひとしきり水と戯れた後で砂浜にかがんで

遠くではしゃぐ子どもたちの声を耳にしながら

そっと砂浜に指先にさらさらとした砂を感じながら

自分にしかわからない文字を書きつける

 

怒りと喜び、哀しみと幸せを込めながら

何度も何度も

そのたびごとに波がするするとやってきて文字をかき消していく

何だか消えた文字の跡を眺めるばかり

 

とめどもなく波のリズムに誘われて

波の生まれる故郷を探したくなって水平線に目をやる

瞬間、すべての音が消え去り

ただ水が泡立つ感触だけがある

 

ぼうっと青い世界

海藻や色とりどりの魚の群れ、時折エイが横切る

シャボン玉が弾けるような音を頼りに

下のほうへ下のほうへ潜っていくと

海水はひんやりとしてくる

 

そうして底までたどり着いたかと思ったその時

「やっと来てくれたんだね」という声が聞こえ

心が打ち震える

 

目の前にあるのは巨大な鯨そしてその優しげな瞳

いつも聞いているような決して知らないような声で語りかける

「私はあなた、あなたは私、私はあなた以上のあなた」

心も体も何か変わってしまったような気がして

 

私は海の中を力強く悠々と泳いでいく

島から島へ大陸から大陸へ

出来事から出来事へ時代から時代へ

誰に邪魔されることもなく

自分のひれの動く音を耳にしながら

何とも言えない心地よさに浸りながら

 

そして長い旅路の果てに

またあの海に舞い戻り

あのシャボン玉の割れる音を耳にしながら

明るい海面へとゆっくり昇り

潮を吹いて愉快に笑いながら飛び跳ねる

 

そっと目を開けると

そこには海を踏み切り板にして

空にジャンプする鯨の姿があった

 

ひとーつ、頭と体に爽やかな風が入ってきます

ふたーつ、全身がかるーくなってきます

みっつ、大きく深呼吸して深呼吸してはっきり目を覚まします