「聖人A」という小説を書き始めた。
主人公はクリスチャン2世で、母子家庭育ち。私は、元クリスチャン1世で、母子家庭育ちではない。
だから、フィクションなのだが、それにしても、何だか胸の中の開かずの間が開かれるようで、怖くも痛くもある。
無意識さんが、今書いているスクリプト小説とは別に、この小説を書くように促してきたのだが、これもまた、自分の核心部分の癒しなのだろうと思う。
今回は、結末はあらかた見えているが、そこに向かってどういう道筋をたどるのか、また、自分が見えている結末がほんとにそういう結末で終わるのか、またも無意識さん頼りでどうなるやらわからない。
砂糖漬けにされた善人、聖人の仮面をつけるほどの善人がどういう人生を送るのか、私自身も興味深くある。
癒しと言ったが、もちろん、自分に比べるべくもない漱石は、小説を書くことで自分を癒したと言われていることを思い出せば、このような小さな試みもまた、それなりに自分を癒してくれて次のステージに行くのを後押ししてくれるのではないかと、楽しみである。