意識を捨てて無意識になれば、すべてのことがうまくいくものでもないとよく言われる。
それは全くその通りだと思う。
意識と無意識の統合が必要なのだ。
言い方を変えれば、究極的な悟りでも開かない限り、人間として生きている以上、全部の時間が凪の状態であることはできないだろう。
高低差はそれぞれにせよ、必ず波の状態がある。
そうして、その波の状態をなくそうとして、24時間、凪の状態にしようとすることが大切なように考えてしまう。
けれど、そうすることは一種のエアポケットである。
そうしようとすればするほど、凪であろうとすればするほど、意識を排除して無意識だけであろうとすればするほど、かえって高低差は大きくなってしまうのかもしれない。
ポイントは、意識と無意識の統合である。
だが、しかし、意識と無意識の統合とは、何を意味するのか?
私は、意識と無意識の統合とは、メタ認知だと思う。
メタ認知とは、変えようとすることではない。
自分の状態の波が高くなれば、『ああ、高くなった』と観察し、
自分の状態の波が低くなれば、『ああ、低くなった』と観察する。
これが、意識と無意識の統合の内実であり、よくO先生も言う『気づくだけ』ということだと思う。
そして、マインドフルネス瞑想はメタ認知を与えてくれると言われる通り、意識と無意識の統合、メタ認知を鍛えるには瞑想は有効な手段かもしれない。