さて、では、実際に支配者、『親なるもの』とのつながりを断つとはどういうことでしょう?
支配者が毒親である場合は、それは、まず何よりも、物理的に距離を置くことを意味するでしょう。
けれど、未成年だったり、そうではなくても、物理的に距離を置くことが難しい場合もあります。
本質的なことは、物理的な距離ではなく、精神的な距離を置くことであり、精神的な臍の緒をぷっつりと完全に断つことなのです。
物理的な距離は取れればいいし、取れなくても構わないのです。
ここで、邪魔をしてくるのは、常識であったり、宗教的な教えだったりします。
つまり、「親は大事にしなければならない」、「子供は親に従わなければならない」、「あなたの父母を敬え」、「親不孝はバチが当たる」とかいったものです。
私は断言しますが、これらは全て、支配者が人を都合よく支配するために作ったものです。
そして、これらの常識や教えに強制力を持たせるために、世間様や社会や神という言葉を持ち出して、いかにもそれらしく権威づけをします。
しかし、同じところをぐるぐる回っていたいならいざ知らず、そうでないなら、これらの声に耳をふさがなければなりません。
場合によったら、それらの声は、外からの声ではなく、まるで自分の声であるかのように自分を責め立てますが、耳を傾ける必要はありません。
支配者は、自分の支配から人が自由になるのを好まないから、がなりたてるのです。決して、人を幸せにしたいからそうするのではないのです。
それらの声に耳を傾けてしまうと、『自分は常識はずれだ』『自分はとんでもない人間だ』『自分はいてはいけない人間だ』『自分は呪われている』などと自分を責め立てたり、あるいは、『支配者がかわいそうだ』『自分を産んで育ててくれた父母に、自分はひどいことをしている』などと思ったりします。
それらの思いは、すべて、自分の思いではありません。
すべてがすべて、支配者があなたの声を真似て、あなたの中でささやいているに過ぎないのです。
回復したいなら、ここを突破する必要があるのです。
そういう声に従っていては、あなたは自分の人生ではなく、支配者の、親の人生を生きるだけです。
それでは、これらの声に耳をふさいで、次に、どうやって、支配者との絆をバッサリ断ち切るのでしょうか?
それこそが、『心に邪魔と支配を排除してもらうこと』になります。
ただ、このことを、どの程度やることが必要なのか、それが大切なのですが、そのことを、次回以降、お話しすることにします。