無意識さんと対話していくと、無意識さんの自分に対する語りかけの仕方も変化していくらしです。
そう言えば、心の声を聞き始める前は、自分は何が好きで何が嫌いか、あるいは何を欲していて何を欲していないのかさえ、わからなかった気がします。
もちろん、表面的には、そんなことわかっているつもりでいたのですが、世の中の人々の声、自分の中で自分のふりをして語りかける支配者の声に踊らされて、それらの声のいうところが自分の好き嫌い、自分の望むものだと思い込んでいたようです。
その時には、選択の自由なんてありませんでした。ただただ、みんなに認められるもの、支配者の声がこっちというものを選んでいただけですから。
それから、無意識さんに支配と邪魔を排除してもらい、会話するようになっても、まだ、自分の声で語りかける支配者の声を自分の声だと思っていました。
だから、無意識さんは、何かを選択しなければならない時には、AかBかCか、はっきり示してくれたのです。
例えば、前も書いたように、ブログを書くようになって、最初はiPadでちまちま文章を打っていたのですが、さすがにしんどくなって、パソコンを新調する必要が出てきました。
自分は、コスパとか色々な人の意見など考えて、あるパソコンを選ぼうとしていました。もうほとんど、それに決めていたのです。
一応、心にも聞いてみるかと思って聞いたのですが、心は私の思ってもみない、全然違うパソコンを示してきました、「あなたの本当に欲しいのはこれでしょ」と。
私は、コスパが悪いとかなんだかんだと人から注ぎ込まれていた理屈をつけて抵抗しました。
けれど、最後は清水の舞台から飛び降りるつもりで、心の示すものを購入しました。
すると、どうでしょう。
いつもは、何か物を買うと、そのあと、やっぱりこれじゃない感がしてきて、嫌な気持ちになるのですが、そんなことはなく、むしろ、自分の買ったパソコンを見ると『よかった、これだった』と気持ちよくなるのです。こんなことは初めてです。
私はそれで味をしめて、次々に、心にどれを選択したらいいか尋ねるようになりました。
しかし、最近、心は態度を変え始めたのです。
いわく、「どれでもいいよ、自分の好きなもの、したいものを選んで」と。
何だか、正直言って、最初は見捨てられた気がしました。
けれど、この前に思いついたのは、今まで自分は支配と邪魔に絡め取られて、自分の好き嫌い、自分がしたいことがわからなかった、だからこそ、心は本当に自分が好きなもの、望みを教えてくれた。
でも、支配と邪魔が排除されてきた今は、もう自分で自分のしたいこと、欲しいものがわかる、だから、それを自分で探り当て、自分で掘り出して、自分で自由に選択しなさいということなのだとわかりました。
心の声というのは、決まりきったメソッドではないのです。
私たちの状態に応じて、無意識さんは語り方を無限に変えていきます。
無意識さんとの道行きは、楽しく、どこまでもどこまでも続いていくのです。
