無意識さんとともに

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催眠の現象学74 ある日のFAP

悩み

筋トレと有酸素運動をしているけれども、糖質をとることに罪悪感がある。

糖質をとる量が少なすぎるので、有酸素運動で筋肉が分解されて、かえって筋肉量が減ってしまう。

 

以下、→はクライアントの言葉、(  )内はカウンセラーの言葉

FAPストーリー

最初の主軸コード

『違いを識別』でどんなことが思われますか?あるいはどんな感覚がありますか?

→切手を集めてピンセットで収集帳に整理する自分のイメージ

 頭痛を感じる

部位:扁桃体(怒り)

(主軸コードは顔の違いなどをうまく認識できないという意味。物事をちゃんと整理して整えていくことができない。食べ物についてどれが必要なのかうまく判別できない)

→白い霧がかかった湖

 霧が割れて、白馬が現れ、白馬に乗った鎧を身につけた少女が現れる

 白馬の後ろに私を乗せる

 進んでいくと、山の高いところから町の美しい景色が見える。

 肩が重く感じる

部位:扁桃体

(この少女は今の自分を守ってくれている。自分の中の女性性でもあり、自分の中の育っていない部分でもある。年下の女性と友達になりやすいのは、自分の中にもこの少女がいて、自分もその感覚があるから。この白馬は無垢な感じ。傷つけたくない。
この少女は自分を守ることで育たなかった部分。もっと成長したい、でも怖い)

→少女が兜をとる。浅黒い肌、ウェーブのかかった黒い髪。槍を空にかざすと虹が現れる

部位:後縦束(罪悪感)

(兜は自分を守っている部分。それが少し取れる。槍は男性性。虹は女性性と男性性をつなぐもの)

→走って行って何もないところに降りてランス(槍の名前)を地面に置く。そうすると、草や植物が生い茂ってくる。
何かが腰や腿のところまで降りてきて、足の裏がジンジンとする。
(武器を手元から落としている。もう自分を守らなくてもいい感じ)

 

次の主軸コード


スペクトラムの色』でどんなことが思われますか?あるいはどんな感覚がありますか?
(『スペクトラムの色』は白黒思考、抽象化ができないことを表す)

→右手に薔薇、左手に剣の天使。表情が、穏やかなものから厳しいものに、また厳しいものから穏やかなものに、一瞬ごとに変わる。
(愛情を与えると見せて、攻撃をする、また穏やかさと厳しさの目まぐるしい入れ替わり)

部位:漏斗(気持ち悪さ)

→胃がムカムカ。

お腹からカエルが出てきて、また、そのカエルの口から次のカエルが出てきて、という具合に次から次へとカエルが出てきて、最後に痩せ細ったカエルが出てくる。

前頭葉の部分、眉のところがピクピクする。

足の裏も相変わらずジンジンする。

(胃の中にカエルがいた。最後に出てきた痩せ細ったカエルは少女。何を自分が求めているかわからない。すっきりしない。気持ち悪い感覚)

部位:扁桃体(怒り)

→眉間に第3の目が現れる。ブルーの目。辺りを見回している。

涙が流れ始め、顔から体に伝わっていって、冷たく心地よい感覚。

(自分の涙が心地よい。

ブルーの目は何が心地よいかわかっている。すっきりした感覚を味わいたい)

部位:扁桃体
→自分の内側を覗くと、少女が白いワンピースを着て、痩せ細って、横たわっている。

少年が手をとり起こさせてテーブルに座らせ、スプーンで一口ずつ食べさせてあげる。

少女は成長していく。

体の痺れはもうほとんどない。

(女性性と男性性、心と身体は仲良くなって助け合って、もっと育っていく)

 

こないだ、地殻変動的バージョンアップを体験して、自分の中の男性性を発見したわけなんです。それで、今までどうもする気が起こらなかった筋肉をつけようとしたんです。

ところが、運動すればするほど、筋肉量が落ちてしまう。

炭水化物の摂取が少なすぎるのは分かっているけれど、何だか、糖質=悪という感じで、炭水化物をなかなか増やす気になりません。
それで、この悩みでFAPをしてもらったわけです。
そうしたら、自分の中に女性性もいることがわかりました。
男性性と女性性、少年と少女が自分の中にいて、少女は今までことあるごとに私を助けてくれ守ってくれた存在なんですが、力を使い果たして痩せ細って倒れている、それだけでなく、自分が大人になったら私をもう助けることも守ることもできないと、大人になることを嫌がっているんです。
ああ、だから、私は炭水化物を取ることに抵抗があるんだとわかりました。
ユングがアニマとアニムスのことを言っていますが、自分の中の女性性なんて思いがけないことでした。
あるとすれば、母から入れられた、(断ち切るべき)母との一体感という意味での女性性はあるかもしれないと思ったけれど、そういうものではなく、もっと別の女性性なんてあるなんて考えてもみないことでした。
けれども、よくよく思い返してみると、確かに、この女性性に自分は守られ、助けられてきたのです。
そうして、今、自分の中の男性性が覚醒したことで、この少年はこの少女に食物を与え、少女も成長しようとしている、
もうこの少女は、ランスを持って兜を被り鎧を身につけて私のために戦うことはしなくていいのです…

不思議と、炭水化物が悪という決めつけが消えて、抵抗なく炭水化物が摂れるようになりました。

FAPをしてくださったXさん、ありがとうございました。