無意識さんとともに

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催眠の現象学75 ある日のFAP後の対話

Aはカウンセラー、Bはクライアントを表します。


A: FAPをさせていただいた日の夜、「カエル」は男性性だと気がつきました。
B: なるほど。「カエル」が女性性であり少女であるというのは、ちょっと違和感がありました。確かに、「カエル」が男性性という方がしっくりきます。

A: 男性性がおたまじゃくしからカエルへと育ったのに、育った男性性を口の外に吐き出し、自分から排除しようとしてきた、何度も何度も何度もそれを繰り返し、男性性は干からびてしまい、何でそんなことをしているのか、心(女性性)は違和感、不自然さ(漏斗)を感じている。

B: 次から次へと吐き出して、最後は干からびたカエル。数年前に、実際、私は糖質制限のしすぎで、ガリガリになったんですが、そのことも思わせます。
それは身体のことですが、精神的にも男性性というものが気持ち悪く吐き出し続けたというのはまさにぴったりですね。
しかも、それに違和感、不自然さを感じているのが、心=女性性であるというのが面白いところですね。
そういう意味で、私の女性性は私の男性性を助けてきたわけで、男性性に気づくには女性性が必要だったということになるわけですね。
A: そして、松果体(第3の目:男性性でも女性性でもない中立の立場)がその不自然さに気がつき、怒りと共に悲しみの涙を流して、男性性を取り戻そうと奮起している。
B: 第3の目は、女性性でも、男性性でもない中立であると。
その目はブルーの目で、私自身、内なる少女の目は黒い目だと思ったから、おかしいなとは思っていたんです。
また、目から流れる涙は、冷たくて心地よい、つまり男性性でも女性性でもないから、ニュートラルだから冷たく心地よいというわけですね。
A: 最初の「違いを識別」では女性性の視点から心と体の統合、成長を、
次の「スペクトラムの色」では、男性性の視点からの心と体の統合、奮起、成長を伝えているというのがしっくりきました。
B: 主軸コードが変わって、女性性視点と男性性視点が代わる。
そうやって、お互いがお互いを守り、助け合っていると。


これは面白いナラティブです。
ひとりの中に、男性性と女性性が存在して助け合っているし、男性性は女性性があって初めて知られるものであるし、女性性もまたそうなんです。
いわゆる男性の中にも女性性はあるし、いわゆる女性の中にも男性性はあるんです。
ただ、どちらに重点を置くかで、性自認が決まるだけなのかもしれません。
それだけではなく、男性性と女性性を超える、そしてニュートラルな第3の目というものもあると。
男性性ー第3の目ー女性性というこの三角形で、バランスが取れている。
そういうシステムになっているんです。
それだけではなく、心は女性性で、体は男性性を表しているのかもしれないということも出て来ました。
ちょっと前に、この方との間で、心と無意識さんの関係を話していたんですね。
私は、心=無意識さんと考えていたんですが、
この方は、心<無意識さんと言われたんです。
もしかしたら、第3の目が無意識さんで、無意識さんは、心(女性性)も体(男性性)も包み込み、浸透する、透明なニュートラルなものであるのかもしれません。
とにかく、FAPをしてくれただけでなく、ストーリーを解釈してくれ、こんな興味深い対話もしてくれたYさんに感謝いたします。