最近、フォーカシングをしていると(この頃は、IFS(内的家族システム療法のワークもしているのでその両方が混じっていますが)、
喉に赤ちゃんが出てきました。
喉に赤ちゃんというのは、最初、すごく不思議な感じでした。
けれど、よくよく思い返してみると、私は母のおなかにいた時に首にへその緒が絡んでいて、30過ぎまで首という言葉を聞くだけで気持ち悪くなったということを考えてみれば、不思議ではないのかもしれません。
この赤ちゃんは生まれてからそんなにたっていない、まだ首がすわらない赤ちゃんのようです。
この赤ちゃんはベビーベッドに放置されていて、母はどこにもいない様子です。
ある方とのやりとりで、私が安定した人との関係を持てないのは、どうやら、0歳から2歳までの時期にあるようです。
それで、思い浮かんだのは、お腹にいた時に、母が父に浮気されたこと(そうなると、へその緒が首に絡まっていたことは母の怒りというか恨みが首に絡まっていたことのように思えます)、
赤ちゃんの時に、母乳ではなくミルクで育てられ、母のそうしたい時にはお人形のように可愛がれ(女の子みたいと母はあちこちに自慢していたようです)、けれども私が愛情を求めてお腹が空いた時にはおそらく放置されていたこと、
また、ハイハイしている時期に、母が床に不注意にも魔法瓶を置いていて、それで私が左足に大火傷を負ったこと(母は医者にものすごく怒られたそうです)です。
それで、この喉にいる赤ちゃんは、呼吸が苦しく、愛情に飢えて泣いていて、自分がひとりぼっちで雑に扱われていると感じているようなのです。
(最初、私はこの赤ちゃんは怒りを感じていると思っていました。ものすごく大きな黒い、ところどころ稲光を発している塊を内に感じたからです。
けれど、やりとりした方が言ってくれたように、怒りの下に気が狂いそうな寂しさがあるのがわかりました、いやわかりましたというより、自分の内にいる赤ちゃんから噴き出てきたと言ってもいいかもしれません。)
私が人と安定した信頼関係をもつためには、この赤ちゃんを自分でケアして育てる必要があるのです。
たとえ、人から愛情をもらっても、この赤ちゃんは無限に愛情に飢えており、そんなものでは足りないとかえって人との関係を破壊してしまうのです。
人ではなく、赤ちゃんと同じ人格である私が赤ちゃんを愛することがどうしても必要なようです。
ですから、私は自分の内なる赤ちゃんと対話することにしました。
対話と言っても言葉が通じないので、正確には触れ合いです。
今日から始めましたが、こんな感じです(これはフォーカシングともIFSのワークとも自分への催眠スクリプトとも言えますが、形式はどうでもいいんです)。
喉で赤ちゃんが泣きじゃくっている
しゃっくりあげて
抱き上げてミルクを飲ませてあやしてくれる母はいない
代わりに自分が近づいてそっと抱き上げてみる
首が座らないものすごい柔らかな感じ
(この感じを味わってみる…柔らかな柔軟性の塊…これからどうとでも変化していくんだろうな)
赤ちゃんが泣いているその激しい呼吸が伝わってくる…からだを折り曲げるようにして全力で泣いている…お前は私の母ではないと拒絶しているような…それでも揺らしながらリズムをとってポンポンと軽く叩きながら抱っこする
自分の中から聞いたことがあるようなないような子守唄が口をついて出てくる
ねんねんころり…ねんころり…坊やはいい子だ…ねんねしな…
赤ちゃんと自分の呼吸が重なり…赤ちゃんと自分の心臓の音が重なり…赤ちゃんと自分の体の揺れが重なり…赤ちゃんと自分の心も重なり
いつの間にか、赤ちゃんは眠り始める
心地よい、スースーという息をたてて
私の息もスースーという音をたてているのが聞こえる
私はベッドの端に腰かけて、赤ちゃんを抱いたまま、なんだか眠くなってしまう
そっと自分も赤ちゃんを抱きながら、ベッドに横たわり、そのまま眠っていくようだ