無意識さんとともに

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催眠の現象学152 ハコミセラピー〜ラヴィングプレゼンス

ハコミセラピーのカウンセリングを体験してみました。

前半は、私の悩みをひたすら聞いてくださいました。

カウンセラーさんの方は、特に伝え返しのような傾聴のテクニックを使った感じはなかったのですが、何というか、そこにいてくださる透明感があって、素直に言葉が私のうちから噴き出てきました。

もしかしたら、『ああ、これがラヴィングプレゼンスなのかもしれないなあ』と思いました。

カウンセラーさんにお伝えした自分の話の中でも語ったのですが、

プレゼンスを感じたことは今まで2回あります。

1回目は、ある神父さん、H神父に、どん底のボロボロの状態で話した時のこと。

H神父は、ただじっと私の話を聞いてくださったのですが、私の言葉が次々と、何の抵抗もなく、そこにいる神父の存在の中に、沈黙の中に吸い込まれるような感じでした。

2回目は、フォーカシングの講座で、講師の方が語り始めた時に、その場に、解きほどく川の流れのような存在感が現れ、それがその講座を浸し、終了まで、いや終わっても3日ぐらい自分のからだの中を流れる感じがしたことです。

そして、今回は、今までとは違う感じではありますが、やはり、透明な存在感をそこに感じました。カウンセラーさんの個性とかではなく、透明な存在感…

後半は、ハコミセラピーをしてくださいました。
(以下に書くことは、私の曖昧な記憶によるもので、前後などいろいろ違っているかもしれません。)

姿勢を整えて、カウンセラーさんの導きに優しく促されて、マインドフルな状態になると、

胸とお腹の間に、土器の壺が見えてきました。

土器の壺には私の涙が溜まっているのです。
棚には、そういう土器の壺がたくさん並んでいるのですが、どれもこれもヒビが入っていて、そこから涙が流れてしまっています。

少し残念な気持ちになって、棚の奥を覗くと、金の壺があって、やはり涙が溜められていました。

金の壺にはヒビが入っておらず、涙はしっかりと溜められていました。

「その壺はどれぐらいの大きさですか?」とカウンセラーさんが言われたので、

「私のからだぐらいの大きさです」とお答えしたような気がします。

そう答えると、私自身がその金の壺なのだなという気づきが自然と起こりました。
そうして、悲しく思えるしかなかった涙が(実際に目からも涙が出ていたようです)、何だかとても大切なものに思えてきたんです。

いつの間にか、金の壺から涙が溢れてきて、私の下半身に、そうして、全身に広がっていくのが感じられました。

落ち着いた、静かなエネルギーです。

そうして、今度は、胸の奥に傷があるのが感じられました。

「人間関係で傷ついた傷のようです」、カウンセラーさんにはそうお答えしたと思います。

涙はこの傷に染み入っているようです、微かな痛みが感じられます。

何だか、指先でソフトにタッチされているようでもあります。

カウンセラーさんに、自分の指をそこに当ててみてくださいと促され、自分の指を当ててみると、傷の脈動を感じるようです。

そうして、しばらく当てていると、傷から何だかいい香りが漂ってくるようです。

どうやら、花の匂いです。

そうすると、何だか、自分の傷がとても愛しいものに感じられたんです。

カウンセラーさんが、「あなたはここでは安全です」という言葉(記憶違いかもしれません)を2回言ってくださいました。

(奇しくも、この言葉は、私がボロボロの状態で、H神父さんにお会いした時に言われた言葉とほぼ同じでした)

その言葉をじっと味わっていると、

自分の傷から緑の芽が生えてきたんです。

小さな芽、けれど鮮やかな緑の芽でした…

以上が、ハコミセラピーをカウンセリングで受けた時の体験です。

ハコミセラピーは非暴力(つまり、強引な介入をしない)を謳っていますが、
本当に、ごくごく繊細な感じでした。

何というか、何の抵抗も起こさずに、スッと自然に心とからだの中心部に入ってきて、そこに触れられるような…

中心部から心とからだが緩む、そんなことを経験しました。