無意識さんとともに

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楽になりたいすべての人に贈る初心者講座 第6回 相互作用としての催眠

「さて、この前は、エリクソニアン催眠(現代催眠)は、催眠術と違って、術者がかけられる人に一方的にかけるものではなく、むしろ、かけられる人に主導権があるということを言いました」

「そうですね、だいぶ驚きました」

「その時、水泳に例えました。かけられる人は泳ぎ手であって、かける人は水泳のコーチであるとね」

「するとコーチの役目というと…」

「ただ、いくらかけられる人に主導権があると言っても、ちょうど泳ごうとする人が、最初、コーチの指導なしでは泳げないように、かける人が必要になってくるのです」

「なるほど」

「どんなふうに水に入って、体を伸ばし、浮くことを身をもって体験し…と同じように、催眠にどんなふうに入っていくかをかける人がコーチのように指示するのです。それが催眠喚起と呼ばれるものなんですね」

「それでも、泳ごうとする人が泳ぐ気がなければ泳げない、つまり、主導権は泳ぐ人にあると…」

「そのとおりです、無理やりに泳がせようとするのとは違う。全く誰の指導なしで泳げる人もいるかもしれないけれど、ほとんどの人はやはり指導者の指導が必要ということは、催眠も同じで、そういう意味で、エリクソニアン催眠は、また、ヒプノティスト(催眠をかける側)とクライアント(催眠をかける側)の相互作用ということもできます」

「水泳の例えがぴったり当てはまっていますね」

「それだけではないんです、相互作用と言っているのは、もう一段深い意味があります。実は、現代催眠では、催眠をかける方のヒプノティストも自分が催眠に入ることで、相手も催眠に入るんです」

「そんなことってあるんですか?」

「あるんですね。ミラーニューロンと呼ばれる脳の細胞があって、りんごを食べている人を見ている人の脳波はやはりりんごを食べている状態になっていると言われているんです。
同じように、ヒプノティストが自分が催眠に入ることで、クライアントも催眠に入り、またクライアントが催眠に入ることを見ることで、ヒプノティストもさらに深い催眠に入り、クライアントがそれを見てさらに深い催眠に入り…という具合に雪だるま式に相互作用が重なっていきます」

「雪だるま効果ですね」

「そうです。だから、催眠というのは相互作用ですから、一対一で対面して、催眠を受けるというのは、特に最初のうちは、とても大切なことになってきます」

「なるほど、一方的なものではなくて、相互的なものだからそうなるわけですね」

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