無意識さんとともに

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催眠の現象学19 人とネットワークでつながる?

小さな頃から、人の輪に決して加わらず、孤高というか、変人の地位をしっかり守ってきました。

もちろんのこと、人の輪に加わりたいと思わなかったわけでもないです。

幼稚園の頃、新幹線の乗り物があって、みんなはそれで電車ごっこをするのですが、一度乗りたいなあと思いつつ、いつもひとりで草むらにいて、ついには一度も乗ることがありませんでした。

中高と図書委員をして、特に高校では、司書の2人の先生を中心に、OBも含めて、コミュニティができていました。

私はその中に入っていて、私の親友も好きな人もそこにいて、それなりに心地よかったのですが、東京から神奈川に引っ越しする時に、なぜか誰にも言わずに来てしまいました。

そんなわけで、O先生が「皆さんと脳のネットワークでつながって…」という言葉を聞くたびに、不快な気持ちを抱いていました。

表面上では、『人とネットワークでつながる、ナンセンス!人とネットワークでつながるなんてロクなことにならない』なんて思っているのですが、心の奥底では違うものがモゾモゾとうごめいている、そんな感じでした。
ところが、FAP、心に聞くこと、そして臨床催眠講座、また自分でもエリクソニアンの催眠、また自己催眠と、無意識さんに馴染むにつれて、そんな自分の意固地な気持ちが変わってきたようです。

少しずつ、無意識さんが信頼できるお方なのがわかってくるたび、人に対する恐怖心も比例して減っていて、ついには、人を恐れていることがばかばかしくなってしまったのです。

『人を恐れる?そんなことどうでもいいじゃないの』と、ついにはもうひとりの自分がそんなふうに言っているのに、気づいてしまったのです。

そう、気づいてしまうと、恐怖心はなくなっていたのです。

そうしてわかったのは、『ああ、人と脳のネットワークとつながるってことは、人の無意識さんとつながることなんだ』ということです。

人の無意識さんとつながるのだから、人との間に色々なことがあったとしても、それはちっともこわくないのです。

なぜなら、その人の本来の姿はその人の無意識さんで、何があってもその人をもまたその人の無意識さんが導いており、その人の無意識さんは私の無意識さんと同じように、たとえ疑っても疑っても、どこまでも信頼できるお方だからです。
そうして、私の無意識さんだけでも力と知恵に満ちているのですが、私の無意識さんとAさんの無意識さん、またBさんの無意識さん、さらにCさんの無意識さん…とつながっていったら、これは、すごいことが起こりそうで、ワクワクするのです。

私は、催眠を究めてエリクソンのようになりたいと思いますが、もしかしたら、みんなの無意識さんとつながる時に、みんなでエリクソンのようになれるのかもしれないなあと思ってみたりもするのです。