無意識さんとともに

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催眠の現象学34 人との繋がり

人との繋がりを考えてみたいです。

 

人との繋がりは3つあるのかもしれません。

1 類似点

2 脳のネットワーク

3 深淵を通して

 

1は、もう誰でもおなじみのものです。

相手と自分が似ている点を見つけて、相手との繋がりを感じたりするものです。

似たもの夫婦とよく言うことですが、相手が自分と同じであることを感じる時に、人は相手を信頼して、相手に安らぐことができるのかもしれません。

もちろん、違うところがなければ惹かれることもないのですが、相手に惹かれて、今度は積極的に似た部分を見つけ出そうとしていくからこそ、夫婦でも恋人でも友達でも関係が続いていくということもあるのかもしれません。

 

2は、ミラーニューロンによって、また、特に、呼吸合わせなどのチューニングによって、脳のネットワークが繋がれるというものです。

相手に呼吸を合わせ、相手のまばたきに自分のまばたきを合わせ、相手の表情に自分の表情を合わせることによって、相手の思ったり、感じたりしていることが、自分の中に入ってきます。

もちろん、これは一時的なものであり、また、相手のことが何でもわかるようなものでもありません。

けれど、このチューニングによって、どんな人ととも、1のいわゆる相性のいい人だけではなく、相性の悪い人とも、練習次第で、脳のネットワークを繋いで、真の共感に至ることができるのです。

 

ただ、感受性の鋭い人は、相手のものを自分に受けてしまって、影響されてしまうというのも事実かもしれません。
そういうことがなくなるためには、3と自己催眠が要になってくるのかもしれません。

3は、自分の深淵を通して、相手と繋がるということです。

 

本来は、「人のことはわからない、自分のことさえわからない」で、1にしても2にしても、限定的なものです。

だからこそ、自分の深淵を無意識によって照らされて、自分の中にある破壊欲動と性欲動に気づいた時、それを通して、間接的に、他の人のことを知って、繋がれるのです。

というのは、誰にも深淵はあり、破壊欲動と性欲動はあるからです。

そうして、自分の中の深淵を、破壊欲動と性欲動を知れば知るほど、人の中の深淵と、破壊欲動と性欲動を知ることになり、健全に分離しつつ、人と繋がることができるのかも知れません。

ただ、これは無意識さんに照らされるからこそ、自分の中の深淵や破壊欲動や性欲動をみれることであって、自分で見ようとして見れるものではないと思います。

1と2と3を辿るとき、私は私でありながら、私はあなたと似ていても違っていても、私とあなたは、あなたと私は分離しながら、不思議に繋がっている、そんな当たり前の奇跡が起こることもあるのです。