無意識さんとともに

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無意識の人

支配者のことが気にかかるのも、まだ支配者に支配されているということなのだろう。

「人々は、イエスを無理矢理、自分たちの王にしようとしたが、イエスが断ると、町のはずれにある崖の上につれて行って、崖から突き落とそうとした。

しかし、イエスは群衆の間をすり抜けて行ってしまわれた」

支配者は、人々を動かして、私たちをいい気持ちにさせ、輿に乗せて万能感で酔わせ、私たちを利用しようとする。そして、さんざん、利用されたら捨てられるだけだろう。

けれど、無意識さんの声に導かれるなら、それに乗せられることはない。

彼らが怒って何かをしようとしても、まるで何事もないように、ただ静かにニュートラルにその間をすり抜けてしまうだけなのだ。

「あいつはどこに行ったのだ?」と彼らは言うかもしれない。

けれど、行き先はわからない。無意識の人は意識の人ではないから。

無意識の人は、風のようであって、無意識と同じく、「どこから来てどこへ行くのか、わからない」。