フォーカシングを1日に1回から2回、集中的に始めて、50日ぐらい経ちました。
結果はと言うと、まず、自分は依存して退行する傾向があったのですが、それは全くなくなったようです。
あとは、人の言葉やSNSでいいねの数が気になる事もなくなりました。
心の面でも、はたまた間接的に体の面でも、安定感が増しているように思われます。
さらに、主観的に言うと、よくアニメやマンガであるように、次々に現れる敵がどんどんと自分の味方になり増えていくという感じです。
敵というのは、この場合、外の敵ではなく、自分の内面の敵、つまり、自分が嫌な、嫌ってやまない自分の部分という事です。
前にも言ったように、この自分の中の敵に対して、以前は、説得しようとしたり、打ち消そうとしたり、分析したり…してきたのですが、
それでこの内面の敵が変化するということはなかったのです。
ところが、フォーカシングによって、これらの敵と、からだの感覚に触れることを通して、適切な距離をとって対話することで、
彼らを好きにならないまでも理解することができるようになったのです。
そうして、彼らの言い分をじっくり聞いている間に、彼ら自身が敵から仲間に、自分の味方に変化していくことが起こってくるのです。
この「変化する」ということがフォーカシングの大切な点です(フォーカシングをつくったジェンドリンもそう述べています。「フォーカシング指向心理療法 上巻」p.34 *)。
毎日、フォーカシングをすると、これでもかというぐらい、次から次へと、自分に関して色々なことが出てくるのですが、実際に、それらが少しずつでも変化していき、少しずつの変化を重ねれば、大きく変化していくことが面白くて、続けている感じです。
どうやら、フォーカシングは私にとって手放すことのできないもののようです。
*大切な箇所なので、長いですが、そのまま引用してみたいと思います。
(以下、引用)
私の好きな精神分析家の一人がかつて私にこんな質問をしたことがある。
「分析を受ければ、大事なことがどこにあるのか全部わかる。そして、そういうものに触れることもできるし、再び開けてみることもできる。これ以上、何があるとあなたは言いたいのですか?」
これは、私が、クライエントが情動や体験についてわかったり、何度も自分からそれに触れられるようになるだけでなく、それ以上のことが起こる過程について話すのを聞いた後に出た質問だった。それ以上のものがあるという私の主張が彼を困惑させたらしい。彼自身が受けた分析では、彼の内側にある内容は変化しなかった。内側の内容がわかり、それに触れることができ、そしてまたこれからも再び触れられるだろうが、それだけなのである。もちろん、フロイトも述べているように、それだけでも大きな進展である。何度も体験過程的に触れることで、エネルギーは解放されるし、幅広い視野や新しい行動も生み出される。しかし、フロイトが見逃している点がある。フロイトは、内側で『触れている』ものの中で起こりうる、小さな変化の体験的一点を見逃している。…
フロイトが求めた変化は、意識化できるようになることだけだった。内容そのものについて変化があるとは思っていなかった。…
下線は私による