無意識さんとともに

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催眠の現象学53 無視力!

瞑想には、上昇の瞑想と下降の瞑想があるかもしれません。

上昇の瞑想とは、自己を超越していくことを目指すもので、瞑想に上達するにつれて不思議な現象が起きてきます。

下降の瞑想とは、むしろ、絶えず、自己に、本来の自己に返っていくもので、いわゆる『地に足がついた状態』になっていくものです。

今の私は、上昇の瞑想には興味はありません。

そうではなく、下降の瞑想に関心は、もっぱら向いています。

特に、頭の中に、つぶやきや色々な映像が絶えず流れている人にとっては、上昇の瞑想はそれを悪化させるだけです。

下降の瞑想こそが、その状態を変えてくれるものになると思います。

 

そうして、下降の瞑想として紹介するのは、以前も紹介した、『達磨静座法』というものです。

これを知ったのは、「病気が治る気功入門」(中健次郎)というDVD付きの本でした。

この瞑想法が今までやった中で、最もシンプルで、副作用はなく、効果的でした。

興味がある人は、購入して読んでいただくといいと思いますが、

とりあえず、
https://yogajournal.jp/14375

にもやり方は紹介してあって、すぐ始めることができます。

 

この達磨静座法で大切なところは、呼吸法だと私は思います。

吸って吐いてを1つとして呼吸を数えていき、49回(慣れないうちは21回)を1セットとして、49回(21回)4セット呼吸を数えます。

そうして、

1セット目は、鼻から吸って口から吐くで1回と数える

2セット目は、口から吸って鼻から吐くで1回と数える

3セット目は、鼻から吸って口から吐くで1回と数える

4セット目は、口から吸って鼻から吐くで1回と数える

 

これを手の印とともに行なっていきます。

私は、半跏趺坐(はんかふざ)で行なっていますが、イスに座ってで大丈夫です。

最初は、呼吸をすることと数を数えることを同時にしなくてはならないので、幾つ数えたかわからなくなりますが、そういう時は、そのセットの初めからまたやればOKです。

 

そうして、21回4セットが難なくできるようになったら、49回4セットができるように練習します。

そうすると、だんだんと、前より、頭のつぶやきや妄想が減っているかもしれませんが、そこに注目するのではないのです←ここがポイント。

 

この達磨静座法を、つぶやきや妄想を減らすために、ついにはなくすために行なっては、逆効果なのです。

なぜなら、人間は、あることをやめようとすると、一時的にはうまくいくことがあっても、必ずその反動が起こるからです。

 

達磨静座法は、つぶやきや妄想を減らすためではなく、

つぶやきや妄想を無視する力を養うためにするのです。

 

この『無視力』が大事なのです。

 

そうでないと、絶えず、自分の頭の中のつぶやきや妄想の量に注意して、『まだ、減っていない』と落胆したり、分析したり、果ては、それらと戦うことになって、余計、それらに巻き込まれていくからです。

 

そうではないのです。

 

達磨静座法で、『無視力』を養って、頭の中で何が聞こえようが、何が見ようが、無視していくのです。

一時は、『聞いてよ』『見てよ』と声や映像が強くなるかもしれませんが、

あなたが相手にしないことがわかると、それらはそのうち去っていくようになるのです。

 

と言っても、口を酸っぱくして言いますが、彼らを去らせるために達磨静座法をするのではなく、

『無視力』を養うためにするのです。

おまけで言うと、これは頭の中だけでなく、外の世界にも使えますが、それはおいおい。