無意識さんとともに

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2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 20〜幻覚?

二人は、今や、ぼくたちの後ろに立っていた。はまっちの後ろに女の人、ぼくの後ろに男の人。二人とも二十代に見えた。女の人は髪をセミロングにして白いブラウスに紺のスカート、男の人はメガネをかけていたが、黒いスラックスに白いシャツ、二人とも会社で…

無意識さんのお茶会

YouTubeで『「与え合う」ことで人生は動き出す』刊行記念オンラインイベントを見た。 それぞれの人の話はみんな違って興味深かったし、発言していない人の表情も何だか面白かった、特にAさんに目を惹かれたが、何だか彼の動作がとても自由なものに感じた。 …

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 19〜夢の中のハグ

帰りに病院のトイレに寄ってから、ぼくたちは小屋に戻った。 小屋に着くと、はまっちはテーブルの上に買ってきたものを置きながら、つぶやいた。 「ここが私たちの居場所…」 ぼくはあえて答えないようにした。それから、ぼくたちは唐揚げ弁当のフタを開けて…

さよなら、純粋バカ

10代の頃、私は、10代で自殺してしまった少年少女の手記をやたら読み耽っていた。そして、「純粋」ということにとても憧れていた。私もまた、できるならば、「純粋」なまま、汚れに染まらないまま、なるべく早く死んでしまいたいと思っていた。 青い空を一本…

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 18〜ぬくもり

はまっちの手は柔らかくてあたたかった。ぼくは背中に置いてくれた手のことを思い出した。でもそれだけじゃなくて、ちょっと汗をかいているようだった。 「こわかったの?」 「ううん、こわくはなかったけど」 ぼくは何だかわからないが、はまっちの手をぎゅ…

支配者の美味しい毒林檎

Netflixで「ワイルド・ワイルド・カントリー」というドキュメンタリーを見た。 これはOshoとも呼ばれるバグワン・シュリ・ラジニーシというグルがアメリカのオレゴン州にコミューンを作り、そこで起きた事件について主に描いたものである(トラウマになるよ…

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 17〜逃避行

ぼくたちは買い物に行って、食べ物を仕入れる必要があった。 秋津駅の方向には小学校があるので誰かに出会う確率が高い、みんながぼくたちを探しているだろうし。 清瀬駅までバスで行こうかとも考えたが、やはりバスのなかで誰かに会う可能性がある。 結局、…

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 16〜不思議

目が覚めた。ぼくの左側には綺麗すぎないはまっちがテーブルに伏せっていた。 そして、おそらくぼくもカッコよすぎないぼくなのだろう。 『今のは何だったんだろう。夢なんだろうけど…』 そう思っているうちに、はまっちも目を覚まして起き上がった。顔左半…

ナラティブヒューマン

人間は物語を紡ぎ出す動物である。 「星の子」という映画を見た。 ちひろという宗教2世、中学三年生の話である。 生まれてからひどい皮膚炎を患って、両親はどうしたらいいか分からず、知り合いに何にでも効くという星の水を教えてもらって湿布すると、奇跡…

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 15〜狭間にある小屋

裏門からだと、いったん隣の中学校をぐるっと周ってから通りに出なければならない。 誰かに見つからないように、けれど素早くぼくは行動した。自分がこんな忍者のように俊敏な動きができることにちょっと驚いていた。 通りに出てしまうと、この時間は後は時…

贅沢な時間

私は、ぼーっと何もしないでいることができていると思っていた。だって、1日に一回は瞑想もしているし、瞑想と言ってもただ自分の呼吸を数えているだけのことで、それはすなわち何もしていないことだと。 けれど、無意識さんに教えられたのは、「瞑想をする…

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 14〜始業式のエスケープ

9月1日、始業式。 ぼくはやっと親と顔を付き合わせなくてはならない夏休みから解放されると思って、ほっとした。それだけじゃなく、頭の中にはまっちの顔がチラチラと浮かんで学校に行く足取りも軽かった。 夏休み前と変わらない教室に着いて、ぼくは窓側…

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 13〜ぼくの夏休み

憂鬱な夏休みがやってきた。 ぼくが家にいると、母は終始、不機嫌だった。昼食もあったりなかったり、あっても塩辛い物だったので、ぼくは学校の給食を懐かしく感じた。 もちろん、家にいると息苦しいので、高村くんたちと自転車に乗って虫取りに行ったり、…

無意識さんの決めゼリフ

最近、無意識さんに聞くと、無意識さんがよくいう言葉がある。 ついこないだも、非常に疲れてしまって、英語の勉強も何もかもできなくなってしまった。私は元々難治性鬱だったので、この動けなくなる症状にはまだまだ恐怖を覚えるところがある。また、毎日決…

無意識さんに任せちゃって大丈夫?

ここのところ、具体的なことで葛藤していた。 催眠の練習をiPadでやっていたのだが、横向きにするとカメラが左側に来て視線が合わず、縦向きにするとこれもまた見やすくはない。また、ブログもiPadにキーボードを繋いで打っていたが、これもそんなに打ちやす…

催眠!青春!オルタナティヴストーリー 12

ぼくはとんでもない誓いをしたような気がしていた、これからはまっちとどうなるんだろうと胸を高鳴らせてもいたが、学校でのはまっちはまったく変わらなかった。 「おはよー、うえっち」 いつも通り、彼女はぼくより遅くやってきて背中をバシンと叩く。はま…