無意識さんとともに

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黎明〜鬱からの回復 70 光の方へ

瞑想で、ある程度眠れるようになって、昼夜逆転はなくなったが、それでも、スムーズな睡眠というのは難しかった。

まず、なかなか寝付けない。

そうして思いついたのが、催眠スクリプトを聴くことだった。

O先生は、無料のブログとは別に、サブスクで動画が見れる。

そこに、10本程度の催眠スクリプトを公開していた。

また、O先生のお師匠さんにあたるY先生はもう亡くなっていたが、YouTubeでY先生が残された催眠スクリプトを朗読しているサイトを見つけた。

寝る時に、耳が痛くならないイヤフォンをつけて、これらの催眠スクリプトを聴いて眠る。

いつの間にか、トランス状態に入ってしまうのか、知らないうちに眠っている。

これで何とか、入眠困難は克服できたように思った。

さらに、中途覚醒や早期覚醒も起こるのだが、そうすると、また、催眠スクリプトを聞き出して眠る。

O先生によれば、催眠スクリプトは1回聴けばいいということだったが、私は睡眠のために聴いているので、ひとつのスクリプトを100回以上聞いたと思う。
ただ、同じスクリプトを連続して聴いていると、慣れてしまうのかだんだんトランスに入りにくくなってくる。だから、毎日、日替わりで順繰りに聴いていく。

けれど、そうやって順繰りに聴くにせよ、全体に慣れが生じて、どうしようかと思うようになった。
それで、手をつけていなかった呪文や遺伝子コードも唱えるようになった。
どちらも、ある意味、短縮された催眠スクリプトなのかもしれないと思った。

最初は、睡眠のための遺伝子コードを口に出して唱え、慣れてくると、心の中で唱える。

寝付けない時、途中で起きた時、朝早く起きてしまった時、そうやって睡眠を確保する。

そのうち、睡眠だけではなく、人とのしがらみを断つ遺伝子コードや、『大水の轟』という呪文も唱えるようになった。
『大水の轟』というのは、ドーパミンの乱高下を抑えて、感覚過敏や妄想から解放する呪文らしい。
これを唱えていると、気持ち悪くなってくるが、どうやらこれは一種の好転反応らしい。
私は、1ヶ月あまりずっと唱え続けたが、よくそんなに根気があったと思う。
ただ、暗いトンネルを、微かにぼうっと見える光の方へ、光の方へと、一歩でも半歩でも足を進めたいという、そんな気持ちでいたらしい。
そうして、1ヶ月あまりの期間が終わった時、確かに、今までよりも、自分の心と体の中から何かが排出されたようなそんな感じがあった。