さて、こうして自分の中のパーツたちと親しんでいくんです。
パーツたちは、長年、私たちに、欠点や短所、症状として扱われ、放置され、抑圧され、嫌われてきました。
だから、場合によっては、対話しようとしても心を開いてくれないかもしれません。
そこを辛抱強く、丁寧に、こちらから押し付けるのではなく、彼らが伝えたいことを聞いていくんです。
というのは、彼らは私の一部であり、自分を愛し大切にするというのは、とりもなおさず、彼らを愛し、大切にすることだからです。
頭でわかってそれでおしまいということではなく、時間と労力と自分に持てるだけの共感を込めて、自分の中の彼らに話しかけて、交流していくことなんです。
まるで、自分が自分の一部であるパーツたちをカウンセリングしていくようなものかもしれません。
ここに来るまでに、私も1ヶ月以上、毎日、毎日、彼らに話しかけてきました。
(そういう意味では、考え方を変えたら、また何かをちょっとしたら、パッと変わるというようなお手軽なものではないかもしれません。)
そうして、パーツたちと仲良くなった結果、どういうことが起きたかというと…
自分の中の圧力が明らかになくなったんです。
もっと違う言葉で言うと、自分で自分を嫌うようなそんな気持ちがなくなってきたんです。自分が愛しい…そんな気持ちも生まれたようです。
そこで、さらに、次のステップを進めました。
それは、パーツと自分とのブレンドを解除して、具体的にセルフが現れるようにすることです。
セルフとは、本来の自分と言ってもいいかもしれません。
けれど、IFSでは、セルフとはただそれだけの存在ではなく、小さなセルフと大きなセルフがあり、
大きなセルフとは、神、仏、キリスト、道(タオ)…何でも言葉はいいのですが、大いなる存在そのものであり、
小さなセルフとは、そのかけらとしての本来の自分なのです。
多くの宗教や思想や心理療法では、これから何かをして本来の自分に「なる」と言うのですが、
IFSでは、なるのではなく、もうすでに本来の自分は「ある」のです。
ただ、パーツとブレンドしていて、現れていないだけなのです。
けれど、そのことを信じ込むというのではありません。
実際に、ブレンド解除のワークをすると、セルフが現れて来るのです。
そして、その方法とは、非常に簡単なことです。
パーツのそれぞれに、「ちょっとリラックスして私のためにスペースをあけてくれますか?」とお願いをするだけのことです。
お願いですから、強制ではありません。
だから、パーツと仲良くなっている必要があるのです。
そうして、私は、自分の中の親しくなっていた10ぐらいのパーツにお願いしていきました。
そうすると、何だか、お腹が温かくなって、エネルギーが循環しているように感じます。手足にビリビリ電気のようなものも感じます。
また、視界がクリアになって、部屋の中のものがくっきりはっきり見えるのです。
(現象自体は人それぞれです。)
大切なことはこの現象そのものよりも、今、本来のセルフが現れていることを何かしら体感できるということです。
このセルフの感覚がわかると、ふだん、自分がセルフの状態でいるか、それともパーツとブレンドしているかがわかります。
それまでだったら、イライラしたり、落ち込んでいたりすると、
自分がイライラしたり、落ち込んでいたりするかのように思うのですが、
そうではなく、パーツとブレンドしているから、そのように感じているということがわかるのです。
だから、それを起こしているパーツに話しかけて、「ちょっとリラックスして私のためにスペースをあけてくれますか?」とブレンド解除をするだけのことです。
すると、またセルフの状態でいることができるのです。
これを繰り返していくと、自分の感情、アップダウンがこわいものではなくなっていきます。
何が来ても、私がそうなのではなく、ただパーツとブレンドしているだけであって、そのブレンドは解除できるからです。
しかも、そういう感情や、アップダウンをしているパーツたちの気持ちも理解するようになっていって、感情やアップダウンを嫌がる気持ちもなくなっていくのです。